仕様：1989年製FERNANDES FR-65Xボディです。大きなモデルチェンジを行った1990モデルです。歴代のFRシリーズの中で一番スクエアなボディ形状をしていた中期型です。しかも中期型の初期モデルである1990モデルは、バックの下部分が角が取れたデザインになっているのが特徴になっています。このデザインは1年のみの採用で翌年の1991モデルからは通常のスクエアな形状に戻っています。個人的にはFRはこの時期が一番かっこいいと思います。FERNANDESも一番FRに力を入れていた時期じゃないかなと思います。FR-65で初期型もPU配列がSHモデルはありましたが、こちらの方が鋭角的で個人的には好みです。フロントPUがスラント配列のFR-65Xはこの1990モデルが最後になり、またSHモデルは1993モデルで復活するものの、フロントPUマウントはスラントではなくスクエアマウントになっています。ボディ材はソフトメイプルをこのモデルから採用しており、結構重い個体が多く、この個体もスリムなディンキー型ボディですが2130gあります。カラーはガンメタルブルーというネイビーをややグレーっぽくしたようなカラーになっています。製造は河合楽器で製造されています。 各部の仕様は ボディー材はソフトメイプル。 ネックちょっとつば出し24Fのレギュラースケール（648mm）対応。 ブリッジはFRT対応(ザグリあり)。Floyd RoseもOKです。 スタッド間は74mmです。 PU配列はSH。 ジョイントはヒールレスジョイント4点止め対応。 カラーはガンメタルブルー。ネックポケットのサイズは幅57.5mm、深さ19.0mmです。 コンディション：全体的に特に目立つ傷はなく程度の良い個体です。送料は、ゆうパック100サイズです。全然この個体とは関係のない話ですが、FERNANDESもとうとう破産してしまったようですね。ヒット機種も久しく出ず、肝心かなめなギターを新規に欲しがる層も少子化によって減り続け、新品でFERNANDESのギターを買うような人はまずいなくなってしまいました。私のメイン顧客層である40～60代の方がFERNANDESの新品ギターを買うかといえば、まず買わないでしょう。自動車もそうですが昔ほしかったけど買えなかった物をある程度余裕ができた今欲しい。その結果、現行の新品ではなく、中古の方が高騰してしまうのは当然なのかもしれません。自動車もギターも現行機種にあまり魅力的なものがないんです。あとはギターに関して言えば、音楽業界の衰退も大きな要因だと思います。自分に関して言えば主に聴いている音楽は80年代のHM/HRだったりします。それに新たなギターヒーローも登場していないですし。もう、聴いているアーティストたちも60歳を軽く超えている人ばかりになってしまいました。このままいくと国産ギターブランドもますます減っていくでしょう。自分が中学3年生であった1985年に御茶ノ水の楽器店でもらったFERNANDESのカタログ。夢中で飽きもせず、ずっと見ていたものです。新品で初めて買ったFERNANDESのギターは1988年に買ったFERNANDES STJ-75でした。本当はFERNANDES STJ-90が欲しかったのですが、売り場になく、注文すればよいという考えすらなく、店頭にぶら下がっていたパールホワイトのSTJ-75を買ったのです。買ったその日に調整していたら六角レンチで傷をつけてしまったっけ…と、SNSを個人的にやっていないので、こんなところにFERNANDESの思い出を書いてしまいました。